DVを受けてたくさん傷ついたのに、どうしても彼のことが忘れられず、復縁を願ってしまう自分を責め続けているのなら、一度ここで立ち止まってみてください。
あなたは自分を責める必要なんて一切ないのです。
あなたは愛情深い、人間性の豊かな女性なのです。
目次
DVをするくらい彼の心は傷ついていたし、そのことを理解できるくらいあなたは彼を愛していました
DV加害者の男性は、心が傷つき、渇ききっています。
そのせいで、心の傷を癒す術がわからず、一番身近なパートナーにひどいことをしてしまうのです。
そして、多くの場合DV被害者は、その彼の心の弱さや葛藤まで理解し、彼の暴力的な部分まで丸ごと愛してしまいます。
DV加害者も被害者も心に暗闇を持っている
DVをしてしまう男性は、厳格な家庭で育っていたり、母親が男にだらしない姿を見ていたりと、幼い頃のトラウマを持っていることがほとんどです。
また、不思議なことに、DV被害者になってしまう女性もまた、なんらかのトラウマを抱えて生きていることが多いです。
両者は出会ってすぐに磁石のN極とS極が引かれ合うかのごとく、意気投合し、情熱的な恋愛をすることも珍しくありません。
心の暗闇に対して、お互いに惹かれ合うのです。
類は友を呼ぶとはよく言ったものですが、悲しいことに、DVのきっかけは、最初の熱烈な盛り上がりにもあるようです。
二人は、運命的な出会いをして、言葉にしなくてもなんでもわかり合えたような感じに陥っていきます。
しかしながら、それは永遠には続かないのです。
次第に、わかり合えていたはずの二人の間に、少しずつずれが生じていきます。
それは、生身の人間同士なのだから、当たり前のことです。
通常は、話し合いや、理解し合おうという努力で、ずれそのものを受け止めていくものです。
しかし、DVをする男性は、そのずれが、どうしても許せないようなのです。
まずはあなた自身に溢れる愛を知ってください
最初は、軽い暴力から始まります。
被害者は、こんなことをするくらい、彼は傷ついているのだと思い込んでしまいます。
悪いのは、自分なのだと思ってしまうのです。
それはなぜでしょうか?
被害者女性は、口をそろえて言います。
「わたしなんて、本来、愛される価値がなかった」
その言葉の後に続く思いはきっと、「それなのに、彼はこんなわたしを愛してくれる」なのでしょう。
被害者女性は、自己肯定感が著しく低く、そのためDV男性を責める気持ちになれないのです。
もしあなたが被害者女性なら、気付いてあげてほしいのです、自分の心が傷ついて、癒しを求めていることに。
あなたは、弱い彼の心の寄り添うことができるほど、心が広く、愛される価値のある女性です。
まずは自分の中にある愛に気づくこと、それが、傷ついた心を癒すことに繋がります。
人知れず傷ついていた彼の毒を吐かせてあげていたのはまぎれもなくあなたです
人知れず、心を病んでいた彼の毒素を抜くように、彼に寄り添っていたのはまぎれもなく、あなたです。
たたかれても、ひどい罵声を浴びても、彼は傷ついているからと我慢してきたあなたは、本当に愛情深い女性です。
でも、そろそろ肩の荷をおろして、自分を労わってあげてほしいと、わたしは思います。
そして、あなたの周りには、わたしと同じようにして、あなたを心から心配する人がいることを思い出してほしいのです。
わたしにしかわかってあげられないという感覚について
悲しいことに、DV被害者は加害者にとって、一番の理解者です。
そして、被害者の女性はそのことをわかっているために、加害者を一人にできず、復縁を願ってしまうことがあります。
DVは激しい愛の叫びに見えます
DVは、激しい愛の叫びに見え、被害者はそれを受け止めてあげたいという気持ちになることが多いようです。
情熱が形を変えてしまったに過ぎないと思ってしまうようですが、それは間違いです。
本当は、DVは愛ではなく暴力です
DVは、まぎれもなく、自分勝手な暴力です。
力尽くで、あなたを思い通りにしようとする、自分勝手な行為です。
仮に愛が形を変えたのだとしても、形が変わった時点でそれは愛ではなくなっていて、暴力になっているのです。
つらいですが、それを認めて、あなたは暴力から逃げなくてはなりません。
復縁したい…? 一度暴力で征服した相手に本当の愛はなかなか注げません
DV被害者は、相手の暴力がエスカレートしてくると、ほとんどの場合は、命の危険を感じて逃げ出します。
しかし、その中の一部の女性は、ほとぼりが冷めるころに、彼との復縁を希望することがあります。
きっと、少し離れている間に反省したに違いない、と思ってしまうようです。
実際、加害者が平謝りをして、「絶対にもう暴力はふるわない」などと言われて、復縁することも多いですが、DVはほぼ100%の確率で再燃します。
男性には征服欲がありますが、一度暴力で征服した相手に対しては、優しい愛を注ぐことはできなくなるのです。
DVについては、社会にも自分自身にも、徹底的にNOを示すこと
DV被害者は、社会にも自分自身にも、徹底的にNOを示すことが大切です。
そして、自分自身のために、復縁からは卒業してください。
メールを送ってしまったらまた同じことを繰り返してしまいます
人は、どんなにつらいことがあっても、時間が経過すると忘れる生き物です。
先述してきたように、それについてはDVも同じです。
しかし、メールを一度送ってしまったら、また同じ苦しみを繰り返す、もしくはそれ以上の苦しみを味わうこともあるでしょう。
被害者女性は、自分に自信を持ってほしいのです。
そして、本当の意味で自分を愛してくれる人が現れることを信じてほしいのです。
そのためには、まずは自分が、自分をきちんと愛してあげてください。
加害者にも、過去の過ちを反省し、前を向いて歩きたい気持ちがあります
DV加害者も、本当は変わりたいと思っています。
暴力なんてふるいたくない、愛する相手なのにどうして……、と悩んでいます。
しかし、その悩みは、二人が一緒にいるうちには、解決しないでしょう。
彼が前を向いて生きていくためにも、彼もあなたも、お互いから卒業する必要があります。
彼のためにも、そして何より自分のために、復縁ではなく前を向いて
DV被害者が、加害者の彼と別れるのは、爪をはがすみたいにつらいことなのかもしれません。
しかし、それを乗り越えて前を向けたとき、本当の愛に一歩近づけたことになるのではないでしょうか。